2026/9/30に『傷モノの花嫁』12巻が発売されました!
11巻では紅椿夜行の誕生パーティーをきっかけに、陰陽五家や後八家、さらには皇國を取り巻く状況まで少しずつ動き始めました。
そして12巻。
今回も物語は大きく動きますが、個人的に注目してほしいのは3人の人物です。
- 白蓮寺麗人
- 9番隊・緋野久兵衛
- 藤堂マリア
今回は藤堂マリアという強い女性がどのように形成されたかが語られます。
さらに、これまで謎の多かった白蓮寺の里についても重要な部分が見えてきます。
今回は『傷モノの花嫁』12巻を読んで、特に気になったポイントをネタバレありで紹介します。
※ここから『傷モノの花嫁』12巻のネタバレを含みます。
Table of Contents
①白蓮寺麗人、里でも相変わらず暴走
まず注目したいのが白蓮寺麗人。
これまでも自分の感情や目的を優先して行動してきた麗人ですが、12巻でも相変わらずです。
むしろ、
「やっぱり麗人は麗人だった……」
と思わされるほど身勝手の極み。
白蓮寺の里でも暴走し、自分の都合を優先して周囲を巻き込んでいきます。
ただ、12巻で面白かったのは単純に「麗人がまた暴走した」というだけではありません。
白蓮寺麗人の本音が見えてくる
これまでの麗人は、その言動から「何を考えているのか分からない」「自分勝手」という印象が非常に強い人物でした。
12巻ではそんな麗人の本音にも触れられます。
もちろん本音が分かったからといって、これまでの行動が正当化されるわけではありません。
個人的にはむしろ、
「事情は分かった。でも、それでも身勝手すぎるだろ……」
という印象でした。
ただ、麗人という人物を理解するうえでは重要な場面です。
今まで表面的に見えていた「暴走する麗人」から、その行動の奥にあるものが少しずつ見え始めました。
そして麗人の動向と同時に注目したいのが、今回の舞台となる白蓮寺の里そのものです。
これについては後半で触れます。
②9番隊・緋野久兵衛が登場

12巻では今まで一瞬だけ登場した9番隊・緋野久兵衛が登場し、紅椿夜行との絡みと能力の一部が出ます。
皇國の部隊や隊長たちが少しずつ明らかになっている中、また1人特徴的な人物が出てきました。
緋野久兵衛は「火遁」を使用
今回確認できた能力の一つが火遁です。
まだ12巻だけですべての能力が明らかになったわけではありませんが、実際に能力の一端を見ることができます。
『傷モノの花嫁』では隊長クラスになると、それぞれ戦闘能力や特殊な力にかなり特徴があります。
緋野久兵衛についても、今後さらに能力が明らかになれば面白くなりそうです。
紅椿夜行との絡みにも注目
そして個人的に面白かったのが、紅椿夜行との絡み。
能力だけではなく、久兵衛がどういう性格なのかもこのやり取りから見えてきます。
新しい隊長が登場すると、
「この人は夜行とどういう関係なんだろう?」
という部分が気になります。
敵なのか味方なのかという単純な話だけではなく、それぞれの隊長の性格や立場が見えてくることで、皇國という組織自体が少しずつ立体的になってきました。
これまで登場した隊長たちと合わせて整理すると、かなり面白くなってきています。
③藤堂マリアの過去――なぜ彼女は強くなったのか

12巻で個人的に一番印象に残ったのが、藤堂マリアの過去です。
現在のマリアを見ると、とにかく「強い女性」という印象があります。
しかし、その強さは最初から完成していたわけではありませんでした。
女性というだけで居場所がなかった
マリアは女性ということで、自分の居場所をなかなか持つことができませんでした。
それでも自身の力を活かし、最終的には8番隊隊長にまで上り詰めます。
ここまで来れば、自分の力で居場所を手に入れたようにも見えます。
ところが――。
隊長になっても、マリアは自由にはなれませんでした。
8番隊隊長になっても「嫁がされる」
せっかく自分の力で隊長という立場までたどり着いたにもかかわらず、マリアは本人の意思とは関係なく嫁がされてしまいます。
女性だから居場所がない。
自分の力で強くなっても、今度は結婚によってその居場所を奪われる。
マリアにとっては、
「どれだけ頑張っても、自分の人生を自分で決められない」ような状況だったのではないでしょうか。心が壊れそうになるのも無理はありません。
しかし、そんなマリアに大きな変化を与えたのが生まれてきた子どもでした。
子どものために「めちゃくちゃ強くなる」
マリアには、もともと怪力と高い霊力がありました。
実力を示し、隊長になりました。その後、嫁がされて絶望しても
「生まれた子ども」で枷にもなり、最高の希望にもなりました。
藤堂マリアの母は心が壊れてしまったままでした。
しかし、藤堂マリア本人は子供をとても大事に育て、己を律し更なる飛躍を遂げました。
ここが個人的にはかなり好きでした。
誰かに認めてもらうためでもない。
女性だからと見下してきた人たちを見返すためでもない。
自分の子どもを守るために、自分が持っている怪力と霊力を徹底的に磨く。
その結果――
めちゃくちゃ強くなった。
現在の藤堂マリアの強さだけを知っていると「元から強い人」という印象でしたが、過去を知ると見え方が変わります。
居場所を与えてもらえなかった女性が、最終的には自分自身の力で「守る側」になった。
12巻を読んで、藤堂マリアという人物がかなり好きになりました。
藤堂家については『皇國の双璧』でも重要な話が描かれているので、合わせて読むと藤堂家周辺の人間関係がより分かりやすいです。
もう一つの注目ポイント「白蓮寺の里の秘密」
そして3人とは別に、12巻で見逃せないのが白蓮寺の里です。
これまで白蓮寺家については白蓮寺麗人を中心に見てきました。
これまでの麗人の行動だけを見ている時とは、少し違った角度から白蓮寺家を見ることができます。
ここは今後の展開にも関係してきそうなので、12巻を読むなら麗人の暴走だけではなく、里そのものにも注目して読んでほしいポイントです。
まとめ|12巻は「人間」がさらに掘り下げられた巻
『傷モノの花嫁』12巻で個人的に読んでほしいポイントは、
①白蓮寺麗人の暴走と本音
②9番隊・緋野久兵衛の登場
③藤堂マリアの過去と現在
この3つです。
そして、もう一つ忘れてはいけないのが白蓮寺の里の秘密。
特に印象に残ったのは藤堂マリアでした。
女性というだけで居場所がなく、自分の力で8番隊隊長まで上り詰めても、今度は本人の意思とは関係なく嫁がされる。
それでも、生まれてきた子どもを守るために自分の怪力と霊力を磨き、とてつもなく強くなっていく。
現在のマリアだけでは分からなかった「強さの理由」が見えたことで、一気に人物として深みが増したように感じます。
一方で白蓮寺麗人は……。
本音が分かっても、やっぱり麗人でした。
身勝手すぎる。
ただ、だからこそ今後どうなるのか気になる人物でもあります。
さらに緋野久兵衛という新しい9番隊の人物も加わり、皇國の隊長たちもかなり揃ってきました。
12巻は大きな戦闘だけを見るのではなく、それぞれの人物が「なぜ今の自分になったのか」まで注目すると、より楽しめる巻だと思います。
13巻は2027/1/29に発売予定という情報です。
- 菜々緒の母の想い
- 白蓮寺麗人のその後
- ○○の式神












