こんにちは。
普段から電子書籍で漫画を読んでいるくろしろです。
今回紹介するのは、
『出稼ぎ令嬢の婚約騒動 次期公爵様は婚約者に愛されたくて必死です。』に
ついてです。
タイトルだけを見ると、
「次期公爵から溺愛される令嬢ものかな?」と思う方が多いかもしれません。
実際、ミハエルからイリーナへの愛情はかなり強めです。
ところが、この漫画。
肝心のイリーナにまったくと言っていいほど伝わりません。
なぜならイリーナにとってミハエルは、好きな男性というより「神様」だからです。
この絶妙に噛み合わない2人の関係が、個人的にはかなり面白い作品でした。
今回は全6巻で完結している漫画版を読んだ感想を紹介します。
Table of Contents
結論|すれ違いラブコメが好きならかなり読みやすい
私の評価
★★★★☆
この作品で一番面白かったのは、
「好きなのに伝わらない」のではなく「好きの種類が噛み合っていない」こと。
ミハエルはイリーナに、
「婚約者として自分を見てほしい」と思っています。
ところがイリーナは、
「ミハエル様のお役に立ちたい!」という方向に全力。もはや推し活です。
しかも憧れが強すぎる。
そのためミハエルが頑張れば頑張るほど、なぜか恋愛とは違う方向へ進んでいきます。
重たい恋愛漫画というより、
溺愛+すれ違い+ラブコメとして楽しむ作品だと思います。
『出稼ぎ令嬢の婚約騒動』とは?
- 漫画:NRMEN
- 原作:黒湖クロコ
- キャラクター原案:SUZ
- 出版社:一迅社
- 掲載:Comic ZERO-SUM
- 漫画版:全6巻完結
- ジャンル:令嬢・恋愛・ファンタジー・すれ違いラブコメ
公式でも「婚約者として見向きもされずに四苦八苦する青年のすれ違いラブコメディ」と紹介されています。
あらすじ|婚約者を知らないまま、その人の屋敷へ出稼ぎに行く
主人公は貧乏伯爵令嬢のイリーナ。
貴族令嬢ですが、家が貧乏で尚且つ後継ぎじゃないから親の手は弟にしか向けられない事から日々不満を募らせていきます。
そんな中、母の友人のイザベラは普段からイリーナを常日頃気に掛けていました。
そこで、幼いイリーナの人生を一変させる出来事を目の当たりにしました。
それは「雪まつり」
その雪まつりで催しもので楽しく踊る少年を見つけました。
その少年が楽しく踊る姿、そして一緒に踊ろうとイリーナは手を握られ一緒に踊ります。
夢中で踊ってイリーナは声を掛けます。
イリーナ「あなたは貴族なのに踊るのは嫌じゃないの?」
ミハエル「貴族や平民だからって縛られるのはつまらない」
このような出来事があり、イリーナは「私もあなたのように生きたい!!」と強く願います。
そこからのイリーナは
他の貴族の家に働きに行きまくります。
それから10年経ったある日
イリーナの元に婚約話がやってきます。
家が貧乏なので家のためなら結婚すること自体は受け入れるイリーナ。※貴族は継続的に支出がある為、一般的に借金を返せば終わりでは無いのでイリーナが稼いでも一家の経済状況はひっくり返る事はありません。
しかし、その前にどうしてもやりたいことがありました。
それが、
幼い頃から憧れている次期公爵ミハエルの役に立つこと。
そこでイリーナはミハエルの屋敷へ働きに行ってしまいます。
ところが――。
イリーナの婚約相手こそ、そのミハエル。
イリーナは肝心の婚約相手の名前を聞く前に出発してしまったのです。
ここから壮大なすれ違いが始まります。
このすれ違いは家が貧乏故に自分の家まで助けてくれる「太い貴族」=おじさんだろうという固定概念から始まった勘違いです。
面白かったところ4選

- 推しが婚約者なのに喜ばない主人公
- ミハエルがとにかく必死
- イリーナがただ守られる令嬢ではない
- 両想いなのに成立しない会話
面白かったところ① 推しが婚約者なのに喜ばない主人公

普通の令嬢漫画なら、
「憧れの人と結婚できる!」となりそうなところ。
しかしイリーナは少し違います。
ミハエルへの尊敬が強すぎて、
恋愛対象というより崇拝対象。
これが本作最大の特徴だと思います。
ミハエルからすれば、自分のことを誰よりも評価してくれている。
なのに、
男としては見てもらえない。
この構図がかなり面白いです。
面白かったところ② ミハエルがとにかく必死
タイトル通りです。
次期公爵様、本当に必死です。
イリーナからの好感度自体は最初から高い。
むしろ高すぎるくらいです。
ところが、
「素晴らしいお方です!」
「尊敬しています!」
「お役に立ちたいです!」
となってしまう。
ミハエルが欲しいのはそこじゃない。
婚約者として愛されたい。
この微妙なズレに振り回されるミハエルが、この漫画のもう一人の主役だと思います。
面白かったところ③ イリーナがただ守られる令嬢ではない

最もこの作品の魅力なのが
イリーナは単純な「溺愛されるだけの主人公」ではありません。
そもそも身分を隠して働いてきた女性です。
そして物語が進んでも、その行動力や能力が原因でいろいろな出来事に首を突っ込んでいきます。
原作ではその傾向がさらに強く、武官として動いたり、潜入調査に関わったりする展開まであります。
「公爵様に守ってもらうお姫様」ではない。ここがイリーナの魅力です。
神形(みかたち)は一般的なモンスターのようなものです。
それを倒すのは武官です。武官の仕事をしてたのでイリーナは強いです。
面白かったところ④ 両想いなのに成立しない会話
個人的にはここを作品の中心に置きたいです。
ミハエル
→ イリーナが大好き
イリーナ
→ ミハエルが大好き
普通なら問題ありません。
ところが、
ミハエル=恋愛
イリーナ=崇拝・尊敬
というズレがあります。
だから傍から見ればどう考えても両想いなのに、本人たちだけがなかなか噛み合わない。
シリアスな「勘違い」ではなく、
読者が「いや、そうじゃない!」と突っ込みながら読めるすれ違い
なのが良かったです。
イリーナという主人公が面白い
イリーナは個人的にかなり特徴のある令嬢主人公でした。
貧乏伯爵令嬢でありながら働くことへの抵抗が少なく、
「自分が何をしてもらえるか」より「自分が何をできるか」
を考えるタイプ。
そしてミハエルのことになると少しおかしくなる。
普段はかなり行動力があるのに、恋愛方面になるとズレている。
このギャップが良いです。
ミハエルは完璧そうに見えて苦労人
次期公爵という立場で、イリーナからは「神様」のように見られているミハエル。
ところが読者側から見ると、かなり苦労している男性です。
好きな女性から尊敬されている。
憧れられている。
役に立ちたいと思われている。
ここまで揃っているのに、
婚約者として見てもらえない。
普通の溺愛漫画とは男女の立場が少し逆なのも、この作品の面白さだと思います。
『出稼ぎ令嬢の婚約騒動』はこんな人におすすめ
おすすめできる人
- 溺愛系が好き
- すれ違いラブコメが好き
- 強いもしくは有能な女性主人公が好き
- 令嬢ものが好き
- 男性側がヒロインに振り回される作品が好き
- 完結済み漫画を一気読みしたい
- 重すぎない恋愛漫画を探している
逆に、
最初から甘々な恋人関係を読みたい人には少しじれったい
可能性があります。※ラブラブ展開はすくない。にやにやが多い
全6巻なので一気読みしやすい
ここは今回かなり重要です。
漫画版は全6巻完結。
最近は10巻、20巻と続く作品も多いため、
「面白そうだけど今から集めるのは大変……」
となりがち。
その点、本作は6巻。
休日などにまとめて読む作品としてもちょうどいいボリュームです。
原作小説もある
漫画を読んで、「この2人をもっと見たい」となった人には原作があります。
最終評価
★★★★☆
『出稼ぎ令嬢の婚約騒動』は、いわゆる溺愛系の令嬢漫画です。
ただ、個人的に面白かったのは「溺愛されること」そのものではありませんでした。
ミハエルはイリーナに愛されたい。
イリーナはミハエルを神様のように尊敬している。
お互い相手のことが大切なのに、なぜか噛み合わない。
特に必死になっているミハエルと、それに気づかず「ミハエル様のお役に立たなければ!」と別方向へ突っ走るイリーナの関係が面白い作品でした。
全6巻で完結しているので、すれ違いラブコメや令嬢漫画が好きなら読みやすい作品だと思います。






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